オーストラリア辞典
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West Australian, The

『ウェスト・オーストラリアン』紙


『ウェスト・オーストラリアン』紙


 『ウェスト・オーストラリアン』紙は、パースで唯一残っている日刊紙である。1833年、植民地の郵便局長であったチャールズ・マクフォールCharles Macfaullによって、パース・『ガゼット・アンド・ウェスタン・オーストラリアン・ジャーナル』Perth Gazette and Western Australian Journalとして創刊された。当初より、政府支持路線の保守的な新聞であった。所有者が頻繁に変わったが、1879年に、植民地生まれのチャールズ・ハーパーCharles Harperが新たなオーナーとなり、『ウェスト・オーストラリアン』と名前を改めた。彼は、西オーストラリアの地域的利益を重視した。エリートである地主層を支持し、自治を求める運動に対しては慎重な立場を取った。1885年からは日刊紙となった。

 1890年代を通じて、ジョン・ウインスロップ・ハケットJohn Winthrop Hackettのエリート主義と所有の下で、『ウェスト・オーストラリアン』紙は、ジョン・フォレストJohn Forrestが率いる最初の植民地政府を支持した。世紀転換期までには、本紙は、この植民地における最も重要な新聞となった。1926年、本紙は、西オーストラリア新聞社West Australian Newspapers Ltdの所有となった。第2次世界大戦後には、タブロイド紙に移行している。

 1969年、西オーストラリア新聞社は、メルボルンのヘラルド・アンド・ウイークリー・タイムズ・グループHerald & Weekly Times groupによって買収された。さらに1980年代には、『ウェスト・オーストラリアン』紙は、実業家のロバート・ホームズRobert Holmes a Court やアラン・ボンドAlan Bondによって買収された。ボンドの破産後、1992年には、ウェスト・オーストラリアンは、パース証券取引所で、株式公開会社として再上場された。

 河知和幸1507