Whyalla
ワイアラ
南オーストラリア中南部、アデレイドの北北西380キロ、スペンサー湾西海岸に位置する。
人口:23,382(1996)、29,962(1981)、33,426(1976)、22,121(1966)、7,845(1947)、967(1933)、119(1911)。
南オーストラリアでアデレイドに次ぐ人口を持つ都市である。その地名は「どこ」あるいは「深い水」を意味するアボリジナルの言葉wayilaに由来する。1920年までは、ハンモック・ヒルHummock Hill、またはハンモッキーHummockyと呼ばれていた。1802年マシュー・フリンダーズがハンモック・ヒルと命名した。白人の入植以前はバンガラBanggalaのアボリジナルの居住地であった。しかし、入植が始まったのは1860年代である。1901年にアイアン・ノブとの鉄道が開通し、1902年に桟橋が設立された。鉄鉱石の輸送手段が確立したことで、集落が生まれた。1914年にワイアラのタウンが公示された。その後1945年から70年までは、鉄鉱石の開発をになったBHPの代表3人と住民代表3人、政府任命の議長が町の行政を担当した。ようやく1970年になって、ワイアラは普通の地方自治体となった。1944年にマリー川のモーガンからの水の輸送が始まり、1972年にはポート・アガスタとの鉄道が開通した。1972年にはオーストラリアで建造された最大の船(80,500トン)が進水した。ワイアラは豊富な鉄鉱石を埋蔵するこの地域のサーヴィス拠点である。平均年間降水量は273mm、適当な水源がないので、ワイアラのタウンの水は、モーガンから引いている。主要な産業は鉄製品の生産で、特に鉄道関係の製品が多い。製塩業も盛んである。鉄鉱石と天然ガスの輸出港であり、1978年までは造船も行われていた。南オーストラリア・ユニヴァーシティのキャンパスがある。
松本圭一0701