オーストラリア辞典
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Wentworth

ウェントワース


ニューサウスウェールズ南西部の町、シドニーの南西1,066キロに位置する。
人口:1,504(1996)、1,352(1986)、1,037(1971)、4,304(1954)、2,528(1947)、849(1933)、214(1881)、445(1871)、222(1861)。


 地名は初期のニューサウスウェールズの政治家、ウィリアム・チャールズ・ウェントワースの名に由来する。ダーリング川とマリー川の合流点に位置する町で、ヴィクトリア側にはミルデューラの町がある。現在は人影のまばらな、非常に静かな町である。合流点は町の郊外にある。白人による入植以前は、おそらくKureinjiのアボリジナルの居住地であった。1830年、探険家チャールズ・スタートがダーリング川とマリー川の合流点を発見した。1840年代には、ニューサウスウェールズから南オーストラリアへの旅人がよく利用する宿営地として活用された。1851年には最初の民家が建てられ、1858年には町の用地が測量された。翌年、ウェントワースと命名された。1860年に桟橋が造られ、羊毛の輸出港として大きな役割を果たすようになった。桟橋は1982年に解体されている。1871年に、セント・ジョンズ・アングリカン教会が設立され、1878年にはそれまでの丸太の裁判所に代わって新しい裁判所がたてられた。1878-81年にかけて旧刑務所が建てられ、1879年には自治体になった。1890年に農業潅漑計画が始まった。かつてはニューサウスウェールズ南西部からの羊毛を扱うオーストラリア最大の河港の1つであったこともあり、1890年代は植民地間貿易のセンターでもあった。現在、周辺地域は牧羊地帯になっているが、灌漑による果実栽培も盛んである。 

 見国祐也・藤川隆男1202