オーストラリア辞典
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Warburton, Peter Egerton

ウォーバトン、ピーター・エジャートン


1813-1889
チェシア、イングランド生まれ。
探検家、警視総監。


 1813年8月16日、イングランドのチェシアのノースウィッチに生まれる。イギリス及びフランスで家庭教師によって教育を受け、12歳のときに英国海軍に入る。1829年から31年には、サリーのロイアル・インディアン・ミリタリー・カレッジに在籍した。その後、インドのボンベイ陸軍に入隊し、1853年に退役するまでに少佐に昇級した。1853年にオーストラリアに渡り、南オーストラリアの警視総監を1867年まで務めたが、十分な理由もなく解雇された。1869年に賃金のより低い南オーストラリア市民軍の参謀長及び大佐に着任し、1877年まで所属した。

 彼はオーストラリアに到着して以来、様々な探検をおこなったが、その中の代表的なものに、1873年から74年の大陸中央から西への横断がある。彼は、トマス・エルダーとウォルター・ヒューズの支援を受けて、息子のリチャードを含む隊のリーダーとして、1873年4月にアリス・スプリングズを出発した。厳しい自然環境や飢えや渇きと苦闘し、輸送用のラクダの何頭かは殺して食べたという。当初の目的地であったパースに到達することは諦めざるをえなくなり、消耗しきった状態で、1854年1月に西オーストラリア北西部のロウバン(チャールズ・ハーパーのドゥ・グレイ牧場)にたどりついた。彼はこの探検で片目の視力を失ったが、王立地理学協会から金メダルを贈られた。彼の探検の話はJourney Across the Western Interior of Australiaとして1875年に出版された。

 1889年11月5日、アデレイド近郊で亡くなった。南オーストラリアのウォーバトン川は彼にちなんで名づけられたものである。西オーストラリアには、ウォーバトンという名のアボリジナルのコミュニティーと山地がある。

 渡部滋之1201