オーストラリア辞典
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Uluru (Ayers Rock), Kata Tjuta (the Olgas)

ウールルー、ウルル(エアーズ・ロック)、カータ・ジュータ(ザ・オルガズ)


ノーザンテリトリ南西部、ダーウィンの約1,900キロ南に位置する。


 オーストラリア大陸のほぼ真中に当たる、アリス・スプリングズ南西約340キロに位置する世界遺産。エアーズ・ロックの名は、1873年に南オーストラリア首相のヘンリー・エアーズにちなんで名づけられた。またオルガ山地は1872年にスペイン女王オルガにちなんで名づけられた。ウィリアム・ゴスGosseとアーネスト・ジャイルズErnest Gilesの2人が、1872年から1873年にかけて競い合って探検をおこなった。エアーズ・ロックはゴスが、マウント・オルガMount Olgaはジャイルズが命名した。ボールドウィン・スペンサーBaldwin Spencerが1894年にこの地を訪問した。この地域の多くの部分はアボリジナルの聖地であり、現在もピチャンチャチャーラPitjantjatjaraの伝説にまつわる地域は公開されておらず、観光客の立ち入りも禁止されている。岩肌にはアボリジナルのロックアートが遺されている。

 1958年にエアーズ・ロック、マウント・オルガ国立公園となり、1977年にはウールルー国立公園として、国立公園・野生動物局の管理下に入った。ウールルーとはアボリジナルの言葉で「偉大な石」を意味する。旅行者用の施設は1983年から1984年にかけてエアーズ・ロックから20キロ離れたリゾートのユラーラYulara(人口:2,754(1996))に移された。岩の所有権は1985年にアボリジナルに返還された。

 安井倫子・藤川隆男0503