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Torrens System
トレンズ・システム
オーストラリアで19世紀半ばに始まった土地登記システム。従来、オーストラリアでは、土地所有権を移動する場合、本国のイギリス法にもとづき捺印証書によって個人が所有権を証明しなければならなかった。これは非常に煩雑であったため、土地の売買の障害となっていた。
南オーストラリア植民地首相であったロバート・リチャード・トレンズRobert Richard Torrensは、1857年に植民地政府による登録システムを創設する法案を提出し、同法案は翌1858年に通過した。このシステムによって政府が土地所有権を保証することになり、土地譲渡手続きが簡素化された。クィーンズランド、ニューサウスウェールズ、ヴィクトリア、タスマニアの各植民地では1860年代に、西オーストラリアでは1874年に同システムが実現した。現在、オーストラリアでは大部分がこのシステムによって運用されている。
坂本優一郎01