Third Fleet

第3船団、サード・フリート

　1791年の7月から10月の間におよそ1,865人の囚人がシドニーに入港した。大多数がその年の3月に輸送船でポーツマスまたはプリマスを出港していた。プリマスを出港した船がアトランティック号、サラマンダー号、ウィリアム・アンド・アン号であり、ポーツマスを出港した船がアルベマール号、アクティブ号、アドミラル・バリントン号、ブリタニア号、マティルダ号であった。4月上旬にはクィーン号が、初のアイルランド囚人を乗せ、アイルランドのコーク港を植民地へ向かって出港した。アイルランド囚人たちは、そのうち数人が扇動罪または公的秩序破壊に関する犯罪のために流刑にされたという点で、流刑囚の間に緊張をもたらした。全ての輸送船は7月から10月の間に到着した。

　1791年の7月にはメアリー・アン号が141人の女性囚人を乗せシドニーに到着した。9月21日には補給船ゴードン号が家畜を含む食料を載せて到着した。ゴードン号はまた30人の囚人と植民地の公的な印章や特許状も運んで来た。これによって総督は囚人を赦免する権限を得た。

　旅程での死者は総数185人にのぼった。到着時の囚人の状態は前年の第2船団の時よりは改善されてはいたものの、死亡原因の大半は混雑と食料不足によるものだった。輸送船のうち数隻はノーフォーク島行きであったので、それらの船にとってシドニーは乗り継ぎ港にすぎなかった。

　見国祐也00