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terra nullius
テラ・ヌリウス
ラテン語で無主の地、誰のものでもない土地を意味する。国際法では、一般的に、誰も住んでいない地域、または住民が系統だった政府組織を発展させておらず、土地を改良し耕作していない地域を指して用いられる。
ニューサウスウェールズが白人により発見され植民が行われたとき、イギリス政府はその地域をテラ・ヌリウスであると考えていた。アボリジナルがヨーロッパ人の感覚での土地の所有を行っていなかったからである。その土地が(イギリス人の定義による)テラ・ヌリウスであるならば、その土地を発見し所有した最初のヨーロッパ人がその土地の所有権を得ると、イギリス人は信じていた。連邦最高裁判所は1992年、コモン・ロウに基づく土地の所有権が先住民にあることを認め、白人による植民が始まった頃のオーストラリアがテラ・ヌリウスだったという考え方を認めない判決を下したとされる。
清水寿夫01