オーストラリア辞典
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Simpson Desert

シンプソン砂漠、シンプソン・デザート


ノーザンテリトリー南東部、クィーンズランド西部、南オーストラリア北東部に広がる砂漠。ー


 スピュフェクス属の多年草に覆われている。面積は143,000平方キロ。北はマクドネル山地MacDonnellのライン、南はエア湖Eyre、東はマリガン川Mulligan、西はフィンク川Finkeに囲まれている地域であり、そこにはシンプソン砂漠保護区(南オーストラリア州・692,680ヘクタール)と野生動物保護のためのシンプソン砂漠国立公園(クィーンズランド州・550,000ヘクタール)がある。

 この砂漠は1845年に探検家のチャールズ・スタートによって、はじめてその東部が発見された。彼の記述によると、「砂の海で、砂のうねは目の届くかぎり連なっていた」砂漠であった。1879-80年にかけて南オーストラリア州とノーザンテリトリーの境界付近を探検していたウィリアム・ペペルWilliam Poeppelの部隊が、その南端を発見した。このペペルにちなんで、クィーンズランド、南オーストラリア、ノーザンテリトリーの境界域をペペル・コーナーと呼んでいる。地名は、1929年になって、マディガンC.T.Madiganによって王立地理学協会の南オーストラリア支部会長のA.A.Simpsonにちなんで名づけられた。マディガンは29年に航空測量を行い、39年にはヨーロッパ人として初めて砂漠を横断した。これが主要な探検でらくだが用いられた最後の機会であった。1960年代、シンプソン砂漠の南端では石油や天然ガスが発見された。

 中島花子0502