Scottish Martyrs

スコットランドの殉教者

　5人の政治改革者、トマス・ミューア、ウィリアム・スカーヴィング、ジョゼフ・ジェラルド、モーリス・マーガロット、トマス・フィッシュ・パーマが扇動罪で流刑を宣告された。彼らは全員、フランス革命に影響を受けた政治改革を主張する組織で活動していた。パーマを除く4人は、1792-93年のフレンズ・オヴ・ザ・ピープルのスコティッシュ・ソサイエティの大会に出席しており、パーマは扇動的と思われたパンフレットを発行していた。パーマは7年の流刑を宣告され、他の4人は14年の流刑を宣告された。ジェラルドを除く4人は1794年10月にニューサウスウェールズに到着した。ジェラルドは1795年に到着し、結核を患い1796年3月に死去した。政治犯として彼らは強制労働を免除された。ミューアは1796年2月に、アメリカ船オタで脱出するまで農業に従事した。負傷や監禁を含む極端な困難を乗り越えた後、1797年彼はパリに辿り着いた。1799年パリ近郊で死去した。パーマは1801年に刑期を務め終えてイギリスへの帰路につくまで農業や商いを行った。しかし、帰国途中のグアムで1802年に死去した。スカーヴィングは農業を行い、1796年ジェラルドが亡くなった3日後に死去した。マーガロットは政治活動を続けた。彼は1804年のキャッスル・ヒルの反乱の計画に助力したといわれている。ノーフォーク島、ヴァンディーメンズランド、ニューカッスルへと彼は送られた。1810年にイギリスに戻ったが、1815年貧困のうちに死去した。

　ミューアとスカーヴィングだけがスコットランド人であったが、全員がスコットランドで裁判を受け、判決を下されたためにスコットランドの殉教者として知られるようになった。1844年の8月21日、エディンバラに改革者としての信念のために彼らが受けた苦難を称えて記念碑が建てられた。

　見国祐也01