Loading
Santamaria, Bartholomew Augustine
サンタマリア、バルトロメオ
1915-1998
メルボルン、オーストラリア生まれ。
カトリック・アクションの活動家
カトリック農村運動the Catholic Rural Movementやカトリック・アクション全国事務局、カトリック社会科学運動などを強力に推進した人物。
カトリック修道会の学校で教育を受け、メルボルン大学へ進学する。事務的な人柄・役職に反して、非常な雄弁家で、活発に活動する人物であるとされる。1950年代から1960年代には、反共主義の流れに影響されたカトリック・アクション(ムーヴメントと呼ばれた)を推進した。サンタマリア自身は政治家ではなかったが、労働党内の右派に多大な影響力を持ち、党内の共産主義者狩りを煽動するなどして、結果的には党の分裂を引き起こした。ヴィクトリア州のメルボルンで彼は圧倒的な影響力を誇っていた。しかし、カトリック・アクションの勢力はヴィクトリア州に限られており、他州(特にニューサウスウェールズ)の教会はムーヴメントに反対の姿勢を取っていた。1963年にパトロンであった大司教ダニエル・マニックスが亡くなってから以後、他教区の司教たちによってその影響力は徐々に掘り崩されていった。そうした中でも権力基盤である全国市民評議会the National Civic Councilに対する影響力は保たれていたが、1970年代における民主労働党(1955年に労働党から分離した反共右派により結成された党)の崩壊以後は、その政治的影響力を完全に失ってしまった。テレビや新聞において、社会問題に関する保守的で過激な評論活動も行った。
三木一太朗00