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Robe
ロウブ
南オーストラリア南東部、アデレイドの南東341キロに位置する。
人口:816(1996)、742(1986)、590(1981)、554(1934)、308(1933)、440(1911)。
南オーストラリアの最も南東に位置する漁港の町である。町の名は、1845年から1848年まで南オーストラリア副総督であった、陸軍中佐フレデリック・ロウブにちなんで命名された。この地域はもとは先住民Bungandijの土地であった。町は1846年に南東部に港を探していた副総督ロウブによって設立され、同年町の測量も行われた。1850年代には約20,000人の中国人金鉱夫の上陸地となった。彼らはここで上陸し、陸路ヴィクトリアの金鉱に向かうことで、ヴィクトリア政府から課される人頭税を免れることができた。
商人のジョージ・オーメロッドGeorge Ormerodは、羊毛の倉庫、桟橋、労働者の住宅などを建設し、町の発展につくした。1855年から1866年にかけて彼の会社は、350万ポンド近くの商品の輸出を行った。また、1850年代にはリゾート地として発展し、電信局や教会が建てられた。1861年には監獄、1863年には税関が建てられている。しかしながら、町の繁栄もヴィクトリアへの鉄道が町を通過しなかったことから終わりを告げた。現在は単なる漁港であるが、町には植民地時代の建物が残っている。ブッシュ・イン(1852)や税関(1863)などが代表的な建築物である。
新村祐規・藤川隆男0403