Richmond
リッチモンド
ニューサウスウェールズ中東部、シドニーの北西約60キロに位置する。
人口:21,317(1998、ホークスバリー市)、15,491(1981、ウィンザーを含む)、9,933(1966、ウィンザーを含む)、3,410(1947)、736(1851)、982(1836)。
おそらく総督アーサー・フィリップが町の近くの小山をリッチモンド・ヒルRichmond Hillと名づけたのがこの名の始まりである。テムズ川の町に由来するとも、リッチモンド公爵に由来するとも言われる。白人の入植以前はダルグまたはイーオーラのアボリジナルの居住地であった。1789年総督フィリップはホークスバリー川をリッチモンド・ヒルまで探検し、入植が1794年から始まった。この地域はすぐに植民地の穀倉地帯になる。リッチモンドは総督マクウォリーが選んだ町の1つで、1810年ホークスバリー川の洪水の及ばない高所に町が造られた。1812年マウンテン・ヴュー、1820年ころにクリアー・オークス牧場、1828年ころにホウバートヴィルが建設された。セント・ピーターズ教会は1837年から1841年、郵便局は1844年に建設された。1864年に鉄道が開通し、ホークスバリー農業大学は1891年に設立された。現在ここはユニヴァーシティ・オヴ・ウェスタン・シドニーのキャンパスの1つになっている。ハートW.E.Hartは、1912年に空港と飛行学校をここにペンリスから移動し、1916年に航空学校を設立した。さらに1927年にはオーストラリア空軍の基地になった。現在、リッチモンドはホークスバリーの中心であると同時に、シドニーの住宅地でもある。町の中心部のウィンザー、マーチ、フランシスのストリートには、19世紀中葉の建築が多数残っており、旅行案内所に行けば、詳しい地図を手に入れることができる。
藤川隆男0403