Rats of Tobruk

トブルクのねずみ

　第2次世界大戦中、リビアの港町トブルクで、枢軸国に包囲された連合国の軍人たちに与えられた通称。

　まず1941年1月に、トブルクの守備隊であるオーストラリア第6師団が包囲された。モースヘッド将軍率いる第9師団や、イギリス・ポーランド軍の支援を受けて、ドイツ軍やイタリア軍の激しい攻撃の中、7カ月間駐屯地を守った。1941年10月、部隊の状況を考慮した連合軍は、彼らに代えて、新しくニュージーランド・イギリス軍を送った。その時までに、オーストラリア軍の死者は800人に上り、2,000人以上が負傷、約700人が捕虜となっていた。

　この呼び名は、ドイツ人のホーホー卿（ウィリアム・ジョイス）がラジオで彼らを嘲笑して、自給自足の捕虜、すなわち「トブルクのねずみ」と言ったことに始まった。この呼び名は、このように軽蔑的なものであるにもかかわらず、守備についていた人々の自称として採用され、定着していった。戦後、メルボルンに「トブルクのねずみ協会」が復員兵によって設立された。

　新村祐規00