オーストラリア辞典
Loading

和文索引(か)に戻る  英文索引(Q)に戻る


Qantas

カンタス航空


オーストラリアの主要航空会社。世界で2番目に古い国際航空会社として知られている。


 第1次世界大戦で航空部隊に所属していたマギネスP. J. McGuinnessとフィシュHudson Fysh、牧羊業者マクマースタFergus McMasterらによって、1920年にクィーンズランド・アンド・ノーザンテリトリー航空事業会社Queensland and Northern Territory Aerial Services Limited(カンタスQantas)が設立された。正式な本社は当初クィーンズランドのウィントンにあったが、間もなくロングリーチへ移転した。1922年からロングリーチ・チャールヴィル間において旅客、郵便、貨物業務を展開、徐々にブリスベンまで運行範囲を広げ、1929年にはブリスベンに本社を移した。1928年には、航空機を利用した医療サーヴィスであるフライング・ドクター・サーヴィス設立に協力している。1934年、シンガポールのインペリアル航空(後の英国国際航空会社BOAC)とともに、カンタス・エンパイア航空をブリスベンに設立した。同社はオーストラリア初の国際線として、オーストラリアとヨーロッパを結んだ。1938年にシドニー・ハーバーのローズ・ベイが開設され、飛行艇の発着が可能となると、本社はシドニーへ移転された。第2次世界大戦中は空軍の作戦に協力して、戦闘機の輸送や市民の避難などの支援を行い、またシンガポールが日本軍に占領されたため、直接スリランカやパキスタンにまで飛行範囲を拡大した。1947年、連邦政府によりカンタスは国有化された。1967年に社名をカンタス航空に変更、1993年にはオーストラリアン航空と合併し、現在、国際線と国内線の双方を運行している。

 藤井秀明01

関連リンク:

カンタスの歴史