Port Wakefield

ポート・ウェイクフィールド

　セント・ヴィンセント湾St. Vincent Gulfの最奥部に位置する歴史的に重要な町である。ウェイクフィールド・プレインズWakefield Plains地方行政区域にある。

　その名は植民地理論を考案したエドワード・ギボン・ウェイクフィールドにちなんでつけられた川に由来する。白人の入植以前には、ガーナのアボリジナルの人々の居住地であった。1849年にはポート・ヘンリーと呼ばれており、1802年にフリンダーズが探検し、セント・ヴィンセント湾やヨーク半島と命名した。1849年にバラBurraの銅を運ぶための港として知られるようになった。1850年代に政府はここをポート・ウェイクフィールドと名づけ、植民地北部で最初のタウンとして公示した。銅はバラからラバや牛で運ばれた。1858年に警察署が建設された。1870年に馬引き路面鉄道が造られ、内陸地域から羊毛や小麦を輸送するため1875年に拡張された。しかし、1877年に銅の輸出が終わると、港は停滞し、町も活力を失った。旧裁判所やメソジスト教会は往時の町の面影を残す建物である。

　西海孝龍・藤川隆男0403