Portland

ポートランド

　イングランドの内務大臣ポートランド公にちなんで、レディ・ネルソン号のジェームズ・グラント船長により命名された。ヴィクトリアで最初の永続した入植地である。ヨーロッパ人による入植以前には、Gunditjmaraのアボリジナルの居住地であった。ポートランド湾は1800年以前はバス海峡のアザラシ猟師たちに使われていた。最初のヨーロッパからの入植者は、捕鯨者であるウイリアム・ダットンで、1833年に家と捕鯨基地を建てた。捕鯨で栄えたが、1840年以降捕鯨業は急速に衰退し、1866年が最後の大規模な捕鯨となった。1834年に、ヘンティー家の人々が入植してからは、ヘンティー家の人々はヴィクトリア最初の永続的入植地となった。ヴィクトリア最初のブドウの木を植え、メリノ種の羊を導入した。1836年にはフランシス・ヘンティーの小屋をトマス・ミッチェルが訪れている。1839年に町の測量が実施され、翌年土地の売却が行われた。『ポートランド・ガーディアン』紙が1842年に創刊された。これはヴィクトリアで2番目に古い新聞である。1856年に最初の地方議会が開かれ、1863年にバラになった。1846年には銀行が開設され、桟橋も建設された。1860年代末からは食品加工業が発達し、商業も盛んになった。1878年に鉄道が開通している。町には19世紀の建築物が多く保存されている。その中にはオーストラリア最初の聖人メアリー・マキロップMary MacKillopゆかりの、オール・セインツ・カトリック教会や現存するヴィクトリア最古の裁判所、多くのホテルなどがある。1895年には冷凍施設が完成し、1950年代には近代的港湾施設が整備され、1980年代にアルコアのアルミニウム工場が完成した。1985年シティに昇格した。

　藤川隆男0403