Pemberton
ペンバトン
西オーストラリア南西部、パースの南335キロに位置する。
人口:994(1996)、871(1981)、1,018(1933)。
マンジマップ郡Manjimup Shireの町で、もとはアボリジナルのニュンガーの土地であった。年間平均降水量が1,321ミリメートルあり、広大なカリkarriの森がある。初期のウォレン川Warren Riverへのヨーロッパ人入植者の息子、ペンバトン・ウォルコットPemberton Walcottにちなんで1862年に名づけられた。1860年代に入植が始まるが、村が作られたのは1911年で、1912年にタウンとなった。オーストラリア最大規模になる製材工場が設立され、1913年にはオーストラリア大陸横断鉄道に使われる50万本にもおよぶ枕木を受注した。1921年に集団入植が行われた。1928年に世界森林委員会が同地域を訪れ、同地のカリを材木用樹木としてカリフォルニアのレッドウッドに次ぐと評価した。ペンバトンからノースクリフNorthcliffeへの鉄道が1930年代初頭に敷設された。ペンバトン国立公園委員会が、ペンバトンとウォレンWarren、ビードラップBeedelupの各国立公園を管理するため、1930年頃に設立された。これらの国立公園は1977年に、西オーストラリア国立公園局の管轄下に移った。第2次世界大戦後には、復員兵による入植が試みられたが、失敗に終わっている。現在も製材が最も重要な産業であるが、周辺地域では酪農や果樹栽培も行われている。町の最大の観光スポットは、地上64メートルの火の見台を持つグロスターの木である。さらに樹上まで153段のはしごがついている。
藤井秀明・藤川隆男0403