オーストラリア辞典
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Omeo

オウミーオウ


ヴィクトリア北東部、メルボルンの東415キロに位置する。
人口:298(1996)、272(1981)、439(1933)、989(1911)、63(1871)、166(1854)。


 地名は、地元のアボリジナル集団の名前に由来するとされる。白人入植以前のこの地域の先住民は、カーナイあるいはJaitmatangの人々であった。1835年に、ジョージ・マキロップGeorge McKillopがこの地に来る前は、アボリジナルたちはオウミーオウ川で水晶を採取していた。1852年、金も発見されたが、金の採掘地としては最も孤立した地域であった。1863年の人口は、400人の中国人を含めて約600人であった。『武装強盗』の作者であるT. A. ブラウンは、1860年代に当地の警察署長を務めている。1872年に自治体が成立し、その後複数の教会が建てられた。この地域では燃料用の木材が不足していたため、カシリスの鉱山は、1908年に当時としては革新的な技術であった水力発電の電力を動力として利用した。1885年と1892年の地震や1939年の「暗黒の金曜日」の森林火災で被害を受けたが、裁判所や丸太づくりの刑務所を含め、いくつかの歴史的建造物が残っている。現在のオウミーオウ・ハイウェイは、アボリジナルがかつて往来したルートに沿って走っている。ヘンリー・キングズリーはこの地を舞台とした小説を書いた。現在、周辺には酪農地帯になっている。

 浅野敬一・藤川隆男0503