Namatjira, Albert

ナマジラ（ナマジアラ）、アルバート

　ノーザンテリトリーのアリス・スプリングズ近くのルター派のハーマンズバーグ・ミッションLutheran Hermannsburg Missionで生まれる。アランダに属するアボリジナルで、ミッション学校で教育を受ける。1930年代の中頃レックス・バタービーはナマジラに水彩画を教えた。ナマジラは中央オーストラリアの水彩の風景画で有名になり、1957年にオーストラリアの市民権を与えられる。58年にナマジラが、オーストラリア市民ではないアボリジナルの仲間に、法律で禁止されていた酒を与えたことで起訴されたとき、アボリジナルの人権をめぐる大きな論争が起こった。彼は有罪となり、6カ月の禁固刑の判決を受けたが、後に3カ月に減刑された。西洋の技法を用いたアボリジナル芸術の先駆者の1人であった。アリス・スプリングズで死去。

　真水晃00