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'Men, Money, and Markets'
「人、カネ、市場」
ブルース=ペイジ連立内閣がおこなった諸政策を要約したスローガン。「人」は移民を意味する。オーストラリアの人口を増加させるために、イギリスからの移民受け入れを促進した。「カネ」は資本を意味する。その大部分を本国政府からの借款によって調達する政策をあらわす。「市場」は帝国特恵を意味する。本国と自治植民地との間で貿易を促進するために、たとえば帝国外諸国からの輸入品に差別関税が適用された。あくまで、これらの政策は帝国という枠組を前提としたものであった。イギリスからの移民が本国の協力のもとに導入され、農村部への定住がはかられた。1920年代を通じて、オーストラリアは「人」と「カネ」の導入においては大きな成果を上げることができたが、帝国特恵による本国市場の獲得という政策は成功しなかった。
坂本優一郎00