オーストラリア辞典
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Maryborough (Vic)

メリバラ、メアリーバラ


ヴィクトリア中央部、メルボルンの北西164キロに位置する。
人口:7,381(1996)、7,858(1981)、 8,804(1911)、2,495(1861)。


 地名は、ゴールド・コミッショナーの生誕地であったアイルランドの町から取られている。当初は、1839年にこの地に住んだスコットランド人のスクオッターの名から、シムスンズSimson'sとして知られていた。また、この地域はシムソン兄弟の妻の1人の名前から、シャーロット平原Charlotte Plainsと呼ばれていた。白人による入植以前は、アボリジナルのウェンバ・ウェンバあるいはJajowurrong(Djadjawurung)の土地であった。1853年に金が発見されて、メリバラと名づけられた。 1854年にゴールドラッシュを迎え、ヴィクトリアの最も古い新聞の1つである『アドヴァタイザー』Advertiser紙がここで創刊された。町の測量が行われ、警察署が設置され、メソジスト教会と仮設病院が建てられた。 1855年に、アイルランド人鉱夫と他の鉱夫との間でティペラリー暴動が起こり、メリバラ相互保護協会の設立のきっかけとなった。 1855年に32,162gの巨大な金塊が発見された。この頃およそ3万人の鉱夫がこの地にいた。1857年にバラとなり、75年に自治体になった。鉄道は1874年に開通した。1920年代に金山は閉山したが、工業が代わって発達した。小麦倉庫が1918年に建設され、20年代には毛織物工場や印刷会社が立地するようになった。灌漑用水供給用のタラループTullaroop貯水池が1959年に設置された。1961年にシティになっている。

 現在は工業の中心地で、金属加工、印刷、魚の加工、織物産業を含む各種の産業が行われている。毎年、正月にはハイランド・ギャザリングと言われる催しが行われている。

 山口典子・藤川隆男 0503