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Kirkpatrick, John Simpson
カークパトリック、ジョン・シンプソン(シムソン)
1892-1915
シールズ、ダラム州、イングランド生まれ。
兵士、アンザック神話を代表する人物
1892年7月6日、英国ダラム州シールズに、商船員の子として生まれる。地元の学校に通った後に4年間牛乳配達をする。1909年に商船に乗り込み、翌年ニューサウスウェールズのニューカッスルで逃亡した。
彼は自分をジャック・カークパトリックと呼び、クィーンズランドのサトウキビ畑、ニューサウスウェールズの炭坑、西オーストラリアの金鉱、オーストラリア海岸航路の商船など、各地で職を転々とした。ジョン・シンプソンの名を用い、第1次世界大戦の初頭、パースでオーストラリア帝国軍に参加した。1915年4月25日にガリポリへ上陸したオーストラリア陸軍医療部隊の第3野戦病院で働いた。彼とそのロバ、ダフィは、1915年5月19日、モナシュ・ヴァリーで彼が射殺されるまで、医療部隊に負傷者を運び続けた。「ロバに乗った男」の詳細が急送公文書で伝えられたが、公式には何の栄誉も勲章も受け取ることはなかった。それにも関わらず彼は、マスコミで広く取り上げられ、勇気と自己犠牲を象徴する伝説の人となり、物語や切手、絵画や彫像で記念されることとなった。なかでもよく知られているのが、キャンベラのオーストラリア戦争記念館や、メルボルンにある記念像である。おそらく彼はオーストラリアで最もよく知られたアンザック兵士である。
遠藤貴弘0901