オーストラリア辞典
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Katoomba

カトゥーンバ


ニューサウスウェールズ中東部、シドニーの西122キロ、ブルー・マウンテンズの観光の中心地。
人口:17,700(1996 Katoomba-Wentworth Falls)、13,942(1981)、6,975(1954)、8,781(1947)、1,592(1891)。


 名前はアボリジナルに由来し、丘に落ちる水を意味するといわれる。初期にはクラッシャーズCrushersと呼ばれた。白人の入植以前は先住民ダルグの居住地であった。最初にブルー・マウンテンズ越えを行ったブラックスランドらは、ここを通過し、木に目印を刻んだ。1841年ジョージ・クラークが石炭の存在を報告した。オイル・シェールが1870年ころカニンブラKanimbla渓谷で発見された。1876年に鉄道が開通した。1879年にカトゥーンバ炭鉱がオープンし、続いて1885年にオイル・シェールの採掘が始まった。19世紀末からリゾートとしての発展が始まり、ホテルや宿泊施設が第1次世界大戦をはさんで急増した。石炭運搬用に造られた傾斜45度の鉄道は、現在観光用になっている。1891年までオイル・シェールの採掘は続き、炭鉱は1920年代まで続いた。1947年、ブルー・マウンテンズ市City of the Blue Mountainsの一部となった。スカイウェイ、南半球で最初の水平方向のロープウェイは、1958年に建設された。

 周辺には多くの観光スポットがあるが、アボリジナルの伝説に基づいて、スリー・シスターズと呼ばれる奇岩は、とりわけ有名である。起伏のある町を散策するのも楽しい。週末にはシドニーからの宿泊客でホテルは満室になることが多いので、滞在を予定するなら予約は欠かせない。オーストラリアでは珍しく紅葉の美しい場所でもある。

 藤川隆男00