Kangaroo Valley

カンガルー・ヴァリー

　アボリジナルたちはパロンラーParronrahと呼んでいた。この地域の先住民は、おそらくダラウォルDharawal(Tharawal)の人々であった。彼らはここに2万年以上にわたって居住していたが、1890年までに完全に姿を消した。1818年にチャールズ・スロズビーらがここを探検し、1819年には測量官ジェームズ・ミーアンがカンガルー・グラウンドKangaroo Groundと呼んだ。しかし、1840年代に徐々に現在の呼称で呼ばれるようになった。1823年カンガルー・ランド牧場が設置され、1831年に全体の測量が行われた。1850年代には牛の飼育が、1860年代からは小農民たちが流入し、酪農が盛んになった。1867年に最初の集落が生まれ、1870年に郵便局が、翌年学校がオープンした。1888年ころから、いくつかの小規模の乳製品の工場が誕生したが、1924年までにはすべてが廃止された。1898年にはカンガルー川の吊り橋が開通した。この橋は現在も観光のスポットになっている。第2次世界大戦後には林業が発達した。現在は、シドニーやウロンゴングからの観光地になっている。

　藤川隆男00