オーストラリア辞典
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Kadina

カディーナ


南オーストラリア中南部、アデレイドの北西146キロに位置する。
人口:3,589(1996)、2,943(1981)、1,744(1947)、2,427(1911)、1,521(1881)、1,832(1876)。


 ヨーク半島Yorke Peninsulaの北端にある町で、コッパー・コーストCopper Coast地方の行政の中心地である。町の名前は「とかげ平原」を意味するアボリジナルの言葉に由来する。NgadjuriあるいはNarrangaのアボリジナルの居住地であったと思われる。カディーナはウォラルーで銅が発見されて2年後の1861年に設立された。1862年にはタウンが宣言され、アデレイドに繋がる電信が開通した。またウォンバット・ホテルがオープンし、ウォラルーへの駅馬車も開通した。1872年には自治体になり、1878年には鉄道が開通した。銅山は主にコーンウォールの鉱夫によって採掘され、この地域の主要産業となった。この地域の3つの町、銅によって栄えたカディーナとウォラルー、ムーンタは小コーンウォールLittle Cornwallと呼ばれた。19世紀後半から20世紀前半にかけては銅の採掘ブームの時代であり、1861年から1923年の63年の間に、約340万トンの鉱石が精錬所へ送られたが、1923年に銅山は閉山になった。多くのコーンウォールの鉱夫がこの地に移り住んだためか、カディーナの建物の多くにコーンウォール独特の特徴がある。この地域は今では、小麦や大麦の栽培や牧畜が盛んである。

 見国裕也・藤川隆男0103