オーストラリア辞典
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Jimbour

ジンバ


クィーンズランド南東部、ブリスベンの西約240キロに位置する。
人口:114(1966)、372(1961)、188(1911)。
 


 地名はアボリジナルの言葉のjimbaもしくはgimbaに由来し、「草」(bush grass)を意味する。白人の入植以前はBarunggamのアボリジナルの居住地であった。1842年にジンバ牧場が設置され、1874年に牧羊家のベル家によって屋敷が建てられた。村はその屋敷を中心として広がっていった。1869年に、立法評議会議長であったジョシュア・ベルはクィーンズランドの財務長官に就任し、後には土地担当大臣になった。ベルは土地担当大臣在任時、自分に有利になるように土地の売却政策を進めた。探検家のライカートは、1844年8月にこの村から内陸探検に出発した。

 1864年、牧羊農場が開設され、1870年には総計210,000頭の羊を所有し、15週間の間に1,409俵もの羊毛を生産するほどになった。1884年までには同地において22のダム、26の貯水池、20の井戸が整備された。鉄道は1914年に敷設された。

 第1次世界大戦後157名の帰還兵士がこの地に入植し、50,000ヘクタールの地所が売却された。

 現在のジンバは数件の家の建つ小さな集落にすぎないが、巨大なジンバ・ハウスは牧場の往事の繁栄をしのばせる。

 平野孝展0902