Ipswich
イプスウィッチ、イプスウィチ
クィーンズランド南東部、ブリスベンの西44キロに位置するシティ。
人口:71,861(1986)、38,953(1954)、932(1851)、現在統計上はブリスベンの一部になっている。
1843年にブリスベン総督が、イングランドのサフォークの町にちなんで命名した。イプスウィッチはブリスベン南西部における、工業・商業地域、郊外住宅地となっている。入植以前はアボリジナルのヤガラYagaraの土地であったが、1827年にパトリック・ローガンが石灰岩の丘を発見して以来、1843年までライムストンLimestoneとして知られていた。イプスウィッチの近郊にはEast IpswichやNorth Ipswich、West Ipswich、そしてクィーンズランドで最初に石炭が発見されたレッドバンクRedbankなどがある。
イプスウィッチは、1844年にブリスベン以外のクィーンズランドで最初のホテル設置許可が与えられた町であるが、他にも1853年建築のニューサウスウェールズ銀行や、1858年の裁判所、イギリス国教会のセント・ポール教会、1850年代の製材工場、1863年のイプスウィッチ・グラマーなど多くの歴史的建築物がある。1865年にはクィーンズランドで最初にグランチェスターとの間に鉄道が開通した。1860年には自治体となっている。鉄道がもたらした石炭の需要増大によって1880年代にオープンしたロンダ炭鉱は、その姿を現在も保っている。また、オーストラリアで最初の紡績工場も設立されたが、競争の激化によって数年で閉鎖された。1904年にはシティとなった。1893年、1974年には大規模な洪水に見舞われ、多大な被害が発生している。作家のトーマス・シャプコットはイプスウィッチの出身である。多くの歴史的建造物が残る美しい町であり、観光局には歴史的建造物にかんする詳しいパンフレットが常備されている。
田中穣0602