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Income benefits
所得給付金、年金
最初の年金は州(植民地)によって支払われた老齢年金で、1900年にニューサウスウェールズが、1901年にヴィクトリアが導入し、続く十数年間に、オーストラリアは社会立法先進国とみなされるようになった。その後、社会立法整備の進展は歩調を弱めるが、1940年代に入り、連邦によって再び給付制度の拡大が始まった。
連邦による給付金制度は1909年の老齢年金から始まり、翌1910年に障害者年金、1912年には出産手当の給付が開始された。寡婦年金を1926年に最初に導入したのはニューサウスウェールズであり、連邦も1942年に同年金を導入した。同様に、ニューサウスウェールズが1927年に開始した児童手当も、1941年に連邦によって採用された。クィーンズランドは他州に先駆けて、失業給付金制度を1923年に開始した。連邦は、1945年に疾病給付、特別給付とならんで失業給付を開始した。
第2次世界大戦以降、これら諸給付が通常の社会政策の一部と見なされ、福祉国家の原則が広く一般に認識されるようになるにつれて、給付制度の拡張や、高齢者向け医療給付金などの新しいニーズに対応した制度が導入されてきた。州による小規模の所得給付金は依然として続けられてはいるが、徐々に連邦が主要な給付元となりつつある。
藤井秀明00