Hurley, James Francis

ハーリー、ジェイムズ・フランシス

　印刷工で労働組合役員でもあった父とその妻の子として、シドニーのグリーブGlebeに生まれた。リスゴウの製鋼工場で働いた後に、シドニーで写真家となり、最初の展覧会を開いた。 1911年から1913年にかけて、ダクラス・モーソンのオーストラリア南極探検隊に、官選の写真家として同行した。フランシス・バートルスの、自動車による北オーストラリア探検を撮影した後、1914年から1916年にかけて、再び官選写真家として南極に戻り、アーネスト・シャクルトンの帝国南極横断探検に参加した。その間に有名なエンデュランス号の写真を撮影した。 1917年から1918年にかけて、キャプテンとしてフランス、ベルギー、中東へのオーストラリア帝国軍AIFの官選写真家を務めた。 1919年12月には、ロス・スミスとキース・スミスによるイングランドからオーストラリアへの有名なフライトの最後の行程に随行した。 1920年から1923年にかけて、トレス諸島およびパプアを映画撮影するための探検任務を引き受けるが、ヒューバート・マリーHubert Murrayとの間に対立を抱えた。 1925年にパプア入国を拒否されて後、彼は木曜島およびオランダ領ニューギニアの映画を撮影した。 1929年から1931年の間に、モーソンによるイギリス・オーストラリア・ニュージーランド南極調査探検に加わって、さらに２度南極を訪れている。 1932年から1936年にかけては、オーストラリアでシネサウンド・スタジオのチーフカメラマンを務めた。 1942年から1946年にかけて、第2次AIFの官選写真家として中東を訪れ、イギリス政府向けにドキュメンタリー映画を撮影した。オーストラリアの多くの映画プロデューサーに影響を与えたハーリーは、オーストラリアに帰国した後も写真の仕事に従事し続け、1962年、シドニーで没した。

　彼の撮影した映画作品は以下の通りである。 Home of the Blizzard(1913)、In the

Grip of Polar Ice(1917)、The Ross Smith Flight(1920)、Pearls and Savages(1921)、Jungle Women(1926)、Southward Ho with Mawson(1930)。出版された写真集は以下の通りである。 The Blue Mountains and Jenolan Caves(1952)、Sydney from the Sky(1952)、Western Australia: A Camera Study(1953)。

　平野孝展00