オーストラリア辞典
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Gulgong

ガルゴング


ニューサウスウェールズ中東部、シドニーの北西310キロに位置する。
人口:2,018(1996)、1,723(1931)、1,212(1881)。


 地名はウィラージューリーのアボリジナルに由来し、「林」、「深い水たまり」、「頭の頂部」の意味といわれる。1824年には戒厳令がしかれ、アボリジナルの虐殺が行われた。ウィリアム・コックスは1876年に最後のアボリジナルが死んだと記録している。

 ヨーロッパ人の定住は、1820年代の牛の放牧とともに始まる。ガルゴング金鉱は1866年に官報で告示されたが、採算のとれる金が発見されたのは1869年のことである。翌年にはさらに大きな金鉱が発見された。同年には町の測量が行われた。1872年には推定2万人もの人口があったが、1880年までに金の産出量も人口もともに減少する。1870年から80年にかけて15,500キロ以上の金が採取された。旧タイムズ・ベイカリ(1872-73建築)は、1870年代の金鉱における人々の生活を暮らしを撮影した、ホルタマンの写真のコレクションを所蔵する博物館となっている。プリンス・オヴ・ウェールズ・オペラ・ハウスは1871年に開場する。1876年には自治体となるが、1940年には郡に併合された。1879年から翌年にかけて警察署が建てられた。

 1909年には鉄道が開通した。現在も稼働しているゴールデン・ゲイト製粉所が1913年に建築された。作家ヘンリー・ローソンとともに町の風景がオーストラリアの最初の10ドル札に使用されていた。ローソンは母ルイザと少年時代をこの地で過ごした。町はゴールドラッシュ時代の姿を色濃くとどめており、約130の建物がナショナル・トラストに登録されている。周辺地域では石炭や高陵石が産出され、牧畜と穀物生産が行われている。

 中村武司00