オーストラリア辞典
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Gorton, John Grey

ゴートン、ジョン・グレイ


1911-2002
メルボルン生まれ。
政治家、連邦首相(1968-71)。


 ゴートンはメルボルンに生まれ、シドニーの英国教会のグラマースクールからジロング・グラマースクールを経てオクスフォード大学に入る。1936年に父の遺産を受け継ぎ、地方政治に関心を持つようになり、地方党に入党した。1940年から1944年にかけて、オーストラリア空軍の戦闘機のパイロットとなるが重傷を負った。帰国後再び地方政治で活躍し、メンジーズへの傾倒から、自由党に加わるようになった。1949年から1968年にはヴィクトリア選出の連邦上院議員を務め、1968年から1975年には自由党の連邦下院議員となった。1967年にホルト首相が急死すると、自由党内の妥協の産物として、上院議員としては初めて連邦首相の地位についた。彼の指導のもと党内の派閥争いは激しくなり、ヴェトナム戦争への参加などもあり国民の党に対する支持率は低下した。1971年、彼に抗議して防衛大臣のマルコム・フレイザが辞任すると、マクマホンが党首の座を目指して挑戦した。ゴートンは自らのキャスティング・ヴォートにより首相の座を去った。1975年には党を去り、ACTで上院の無所属候補として立候補したが落選した。

 氏久智・藤川隆男0203