オーストラリア辞典
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'Fourteen Powers' Referendum

「14権限」国民投票



 オーストラリア憲法を変えるために行われた、1944年の国民投票の一般的な名称である。戦後復興と民主的権利を主題としたその投票は、エヴァットにより起草され、第2次世界大戦中にカーティン労働党内閣により提案された。戦後5年間、14の特定の分野における立法の全権を連邦議会に与えるかどうかを、投票者は問われた。この14の分野は州議会が責任を持っていたが、戦時中は連邦議会が扱うことができた分野である。その権限とは、帰還兵の復職、雇用と失業、商品の流通の管理、企業、トラスト・企業連合体・独占、不当利得と物価、商品の生産と分配、海外貿易と投資の統制およびローン評議会Loan Council計画に基づいた資金の調達、空輸、鉄道の軌道の統一、国家事業、国民の保健、家族手当、そしてアボリジナルの14の分野に及ぶ。投票者はこれらすべての権力の連邦への移行を受け入れるか、あるいは拒否しなければならなかった。1944年8月19日に行われた国民投票では、反対票が2,305,418票で、1,963,400票の賛成票を上回った。ニューサウスウェールズ、クィーンズランド、タスマニアでは反対票、南オーストラリア、西オーストラリアでは賛成票がそれぞれ多かった。

 清水寿夫00