Farmers and Settlers' Association
農場主及び入植者協会
この名前を持つ最初の協会は、主にニューサウスウェールズ植民地の南西部やリヴェリーナ地方の、特に混合農場主と小麦栽培者のグループにより1893年に結成された。大牧場主に対する、比較的小さな土地の所有者たちによる組織は以前から存在したのだが、1890年代のニューサウスウェールズでの団体の結成は、オーストラリアで、最大かつ最も影響力のある農民組織のさきがけとなった。同じような名前の団体が、1912年に西オーストラリアで、15年に南オーストラリアで結成され、ニューサウスウェールズの会員数は、20年にはおおよそ7,000人に達していた。しかし、他の州の組織は、彼らの組織を違う名前にして、ニューサウスウェールズの団体が、唯一の名称を採用しようとする努力に抵抗した。ただし、1916年に彼らは協力してオーストラリア農場主連邦機構を創立した。
ニューサウスウェールズの協会は、1890年代の恐慌とストライキの最中に生まれ、農村票に基づいた政党の形成を視野に入れていた。関税問題、稠密入植運動、大土地所有者や大牧場主との対抗も、組織形成の主要な動機であった。
農場主及び入植者協会の成果の顕著な例が、オーストラリア地方党である。同協会は、1914年に西オーストラリアで初めて勝利した、初期の地方党を支持した主要な組織であった。1911年に発行された会報『土地』Landは、ニューサウスウェールズの協会の公的な機関誌となった。1920年代に、地方党が議員を増やしていくにつれて、種々の農民の組織は合併していくようになった。ニューサウスウェールズ農場主及び入植者協会は、1961年に同州の小麦と羊毛生産者協会the Wheat and Woolgrowers' Associtaionと合併して、ニューサウスウェールズ農場主及び羊毛生産者連合協会the United Farmers and Woolgrowers' Associtation of New South Walesを形成した。
葛西修二00