オーストラリア辞典
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Dungog

ダンゴグ


ニューサウスウェールズ中東部、シドニーの北223キロ、ハンターヴァリー上流に位置する。 
人口:2,181(1996)、2,126(1981)、2,099(1966)、2,211(1961)、286(1851)。


 地名はアボリジナルに由来し、「木のない丘」の意味だとされる。白人の入植以前は先住民カタングKattangあるいはWorimiの居住地であった。ヨーロッパ人としては、最初に杉材の伐採者やスクオッターがこの地に入った。1824年にダーリング総督によって、土地の無償供与が行われた。1830年に村の土地が確保され、1834年からダンゴグという名で呼ばれるようになった。1830年代から50年代には杉の伐採が続いた。

 1835年から38年にブッシュレンジャーの取り締まりのために送られた軍隊のためにバラックが建てられたが、1849年にはこれが裁判所に転用された。1843年には学校が建設された。1860年代からは木材工業が成長した。そのころまでには製粉、製革、たばこ工場などがあった。この時期に現在も残る教会や銀行、ホテルなど主要な建物が建設された。とりわけ1874年築の旧CBC銀行、現在のナショナル・オーストラリア銀行が美しい建築として知られている。1911年には鉄道が開通した。1972年、シドニー・オペラ・ハウスの建設の際、ダンゴグの合板材が内装に使われた。現在の町の主な産業は、酪農と製材業、観光である。

 安井倫子・藤川隆男0303