Deloraine

デロレイン

　1830年代から40年代にかけて建てられた建物が多く残る歴史のある町であり、豊かな農業地帯の中心となっている。名前は1820年代にこの地方の調査を行ったトマス・スコットによってつけられたものだが、これは彼の親戚であるサー・ウォルター・スコットの書いた詩Lay of the Last Minstrelの中に登場するサー・ウィリアム・デロレインにちなんだものである。

　1823年にキャプテン・ローランドがこの地域の農業利用の可能性について調査するために派遣され、1825年には土地調査委員が任命された。1831年にボニーのインが建てられた。カルストック牧場は1838年以降競走馬の飼育場として発展した。1848年にはデロレイン・ホテルが開業した。1853年には競馬クラブが設立された。1850年代に公有地売却が進むにつれて町は発展し、1863年には自治体となった。バウアーバンク製粉所が1853年に建てられ、1871年にはそれまでの水力から蒸気機関への転換がなされ、1935年まで操業した。1871年にはロンセストンとの鉄道が開通した。

　渡部滋之1001