オーストラリア辞典
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Cobar

コウバー、コーバー


ニューサウスウェールズ西部の町、シドニーの西711キロに位置する。
人口:4,524(1996)、3,583(1981)、1,163(1933)、4,619(1911)、1,189(1891)。


 地名はアボリジナルに由来し、おそらく「赤い土」という意味。gubarが英語化しCobarになったと言われる。銅、金だけでなく、鉛、亜鉛、銀も産出される重要な鉱山地域である。また、羊毛、小麦もこの地域の経済に重要な産物である。白人の入植以前はWongaibonのアボリジナルの居住地であった。Wongaibonの人々はニャンバーNgiyampaaの言葉を話す人々である。

 1870年銅が発見され、1871年町の測量が行われた。1876年主な鉱山が大コウバー銅山として合体された。1892年鉄道が開通し、1905年にCSA会社が組織された。1920年に主な鉱山は閉鎖されたが、1960年代半ば、新会社によりCSA銅山が採掘されることとなった。年間の銅、亜鉛の産出量は60万トンに及ぶ。1966年、ニンガンからの水道によって水が供給されるようになった。CSAはCornish, Scottish and Australianを表し、鉱山はニューサウスウェールズ最大の銅と亜鉛の産出量を誇っている。

 この地域には、アボリジナルの重要な史跡が多い。西部のグレンフォール山では、アボリジナルが岩に描いた絵を見ることができる。また、町のはずれにある博物館では巨大な露天掘りの跡を見学することができる。

 中西雅子・藤川隆男0203