Clyde Company

クライド・カンパニー

　ポートフィリップ地区Port Philip District（後のヴィクトリア）での牧羊を目的として設立された会社。1836年、スコットランドのグラスゴーで、5名の地方貿易商とヴァンディーメンズランド(Van Diemen's Land)のクライド・リヴァー出身の2名、パトリック・ウッドPatrick Wood、フィリップ・ラッセルPhilip Russellによって作られた。1836年、会社の経営者（1841年からはパートナーの1人）である、フィリップの異母兄弟ジョージ・ラッセルが、ムーラブール・リヴァー（現在のジロングの近く）に入植した。3年後、彼は本拠地をさらに西のリー・クリークに移した。1840年までに、会社は8,100エーカーにおよぶ土地（ほとんどが借地）に11,000頭の羊と300頭の畜牛を放牧していた。1840年代の不況にもかかわらず会社は繁栄し、1846年、さらに西のマウント・エミュー・クリークのテリナラムにより広い土地を獲得し、1848年までには6万頭の羊を放牧していた。会社は1858年に解散したが、多くの関連史料が保存されている。

　坂本優一郎00