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Church and Schools Corporation
教会・学校協会
1826年に特許状に基づいて、イギリス政府の指導のもとに作られた、イギリス国教会の教会と学校用地を管理するための団体。植民地の王領地(公有地)の約7分の1を与えられ、その土地を用いて教会と学校を運営することになった。この方法は、イギリス国教会を特別視したため、他宗派からの反対が強かった。
初代委員長は大主教トマス・ホッブズ・スコットThomas Hobbes Scottで、聖職者となる前は、義兄(弟)であるビッグの秘書として、植民地体制の視察を行っていた。彼は、団体の活動停止が決まった1829年まで、その委員長を務めた。土地測量が遅れたことから土地獲得も困難で、教育施設の準備も進展せず、団体の活動は順調には進まなかった。このような運営上の問題や財政難、他宗派からの反対によって、活動を停止した。
スコットの後、大主教ウィリアム・ブロートンが委員長となった。彼は、ニューサウスウェールズに国教会のグラマースクールを2校設けることを計画し、団体の活動を進めようとした。しかし実際には、団体の活動はますます縮小し、ついに1833年に特許状が取り消され、団体は消滅した。
団体廃止時には、約400,000エーカーの土地を管理していた。この土地を売却することで得られた資金は、新しい教育システムに受け継がれたが、残った土地の所有権が問題になった。
山崎雅子00