Byron Bay

バイロン・ベイ

　1770年に、キャプテン・クックが、海軍大佐で海洋探検家のジョン・バイロン（詩人バイロンの祖父）にちなみ、ここの岬をバイロンと名づけた。もとは、バンジャラングのアボリジナルの居住地であった。1828年、キャプテン・ラウスRousがこの地域の測量を行い、バイロン岬の北に広がる湾をバイロン湾と名づけた。1840年代から、スギ材を求める人々が入植したが、海岸地域の入植は進まなかった。しかし、1886年には町の区画が売却され、商店やホテルがオープンした。1888年、桟橋が築かれ、1894年には鉄道が開通した。1895年、乳製品会社のノーコ・コーオペラティヴ・ソサイエティの工場が設立され、町の発展は軌道に乗った。1901年、バイロン岬の灯台が完成。 1934年には、ルチルとジルコンを生産するための鉱物の採掘がはじまった。1954年、嵐で防波堤が崩れ、26隻のボートが破壊されたことが原因で、この地にあった漁業協同組合はブランズウィック・ヘッズへ移された。1962年には捕鯨の基地が閉鎖された。

　近年、この地域では観光業が発展している。バイロン・ベイのビーチは、北向きであるため、サーフィンに最適であり、多くのサーファーがここを訪れる。トロピカル・フルーツや木材の産地としても知られる。また、ホエール・ウォッチングの基地としても有名で、町はにぎわいを見せている。町の東のバイロン岬は、オーストラリア本土最東端の岬である。

　戸渡文子・藤川隆男0403