Boyd, Arthur Merric Bloomfield

ボイド、アーサー・メリック・ブルームフィールド

　オーストラリアの著名な芸術家一家ボイド・ファミリーの一員。1999年に死亡。

　陶工ウィリアム・メリック・ボイドの長男として1920年にヴィクトリア州マランビーナで生まれる。1935年にメルボルンでナショナル・ギャラリー芸術学校の夜間クラスに入り、画家の祖父アーサー・メリックから教育を受ける。戦時中の1941年から1944年にかけて、アーミー・サーヴェイ・コープに所属し、メルボルンで地図作成者として働く一方で、現代芸術協会に作品を発表しつづけた。戦後、アーサー・メリック・ボイド・陶工ワークショップを、ジョン・パーシヴァルJohn Percevalとピーター・ハーブストPeter Herbstと共にマランビーナに開設した。

　1959年、彼は父の死を契機に家族を連れてロンドンへ渡り、そこで開いた最初の展覧会によって国際的名声を築いた。それから20年以上に渡って、イギリスのサフォークとニューサウスウェールズのショウルヘイヴンを行き来し、芸術活動を行った。1971年にオーストラリア国立大学において創作芸術特別研究員に復帰し、1975年には主な作品をオーストラリア・ナショナル・ギャラリーに寄贈している。

　彼の絵画は個人的な経験から描かれ、家族の絆・価値観・信仰などを反映しており、愛や攻撃性などの人間的感情が具現化されている。主な作品は以下のとおりであり、これらは皆、下記のホームページで見ることができる。　　　　　　　　　　　　

　Mother and children [1954] 、Elwin Garden、Figures under a Tree [1964]、Tinker on a Sandbank [1978]、Landscape、Portrait of an Old Man、Portrait of Lawrence Daws[1978-79]、The Potters Wife Horse Trap [1969-70]、Prostrate Figure/St George with Beast and Nude Woman [1974] 、Romeo and Juliet (Tile) [1962-63]、Romeo and Juliet in the Tomb [1963-64]、Susannah and the Elders [1972]。

　松田真00

アート・コレクション