Bogong High Plains
ボウゴング・ハイ・プレインズ
ヴィクトリア北東部、Bogong Mountainsとも呼ばれる。メルボルンの北東270キロ、マートルフォドMyrtlefordの南東に位置する高地である。
地名は、アボリジナルの言葉で「大きなもの」、つまり「ボウゴング」というガを意味する。アボリジナルのヤイトマサングYaitmathangは、春になると大量に集まるそのガを好んで食べた。高原の大部分が、ボウゴング国立公園(81,200ヘクタール)の中にあり、森林、ヒース荒野、スノーガム地帯、原野が特徴である。マウンテン・ピグミー・ポッサムといった稀少な野生動物が生息する。マウント・ビューティーMount Beautyは高地の中心となるタウンで、ボウゴング山Mount Bogong(1986m)とフェザートップ山Mount Feathertop(1922m)の峰が高原にある。高地からキーウォー川Kiewa Riverがマリー川へ流れ込んでいる。
1843年、キーウォー・リヴァー・ヴァレーのジョン・ミッチェルがこの高地にたどりつく。その後、1851年にアボリジナルによりルートを聞いた、ジェイムズ・ブラウンとジョン・ウェルズが探検する。さらに1850年代に山中の多くの道がジョージ・グレイにより開拓された。牛追いたちが山地を利用するようになり、多くの小屋が彼らによって建てられた。1863年マザー・モレルのホスピスが、1880年ブーステッドのホスピスとホテルが建てられている。ハリエットヴィルからオウミーオウへいたる道路も1880年に建設された。ヴィクトリア州電力委員会は、1937年から1961年にかけてキーウォー水力発電計画に着手する。マウント・ビューティーの町はこの建設に従事する労働者の町として建てられた。1952年、マウント・ボウゴングのスキー場が指定される。ラングフォーズ・ギャップへいたる州電力委員会の道路は、1965年から1966年に、オウミーオウ・ハイウェイへの観光道路として拡張された。1980年にはボウゴング国立公園が設立されている。
藤川隆男0303