オーストラリア辞典
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Bingara

ビンガラ


ニューサウスウェールズ北東部、シドニーの北西608キロ、タムワースの北150キロに位置する。
人口:1,236(1996)、1,504(1966)、1,448(1933)、1,632(1911)、738(1891)
 


 地名はアボリジナルに由来している。意味は、「赤い土手のある川」だといわれてきたが、おそらく間違いである。1827年にアラン・カニンガムが近くを流れるグワイダーGwydir川に到達した。1890年代までに入植が始まるが、それ以前はカミラロイの人々が居住していた。1840年に町が建設され、1852年に測量された。1850年代に金が発見され、ゴールドラッシュが起こった。各地から金鉱夫が集まったが、中国人も多く含まれていた。1893年にはダイヤも発見され、この頃、カトリックやアングリカンの教会が建てられた。1889年に自治体となり、1944年、郡に統合された。

 19世紀末にはオーストラリア有数のダイヤモンド採掘場となり、「南の星」(27,000カラット)を含むダイヤモンドが発見されている。19世紀の末から金の採掘量は減少し、その後町の成長は停滞した。1860年代初期に建てられたソルターズ・ホテルは現在博物館になっている。裁判所は1890年建築である。また、町の20キロ北東にあるマイオール・クリーク牧場は、1838年に少なくとも28人のアボリジナルが虐殺された場所である。このとき、ヨーロッパ人が初めてアボリジナル殺人の罪を問われ、7人が絞首刑になった。

 山崎雅子・藤川隆男0403