Batlow
バトロウ、バトロー
ニューサウスウェールズ中南部、シドニーの南西約445キロに位置する。
人口:1,069(1996)、1,354(1981)、1,448(1966)、384(1911)。
町の名はタウンの街路計画を設計した測量官バトロウに由来する。1824年にヒュームとホヴェルによる探検が行われた後、最初の入植は1830年代にトマス・ボイドによってなされた。ウィラージューリー・アボリジナルの居住地であったが、1850年以後金鉱への補給基地として発展した。果樹とホップの栽培が1855年に開始され、製材所が1880年に建設された。また中国人によっていくつかの炭坑とパディズ・リヴァー・ダムの建設がなされ、フリーガンズ・ポイントで中国人とヨーロッパ人の衝突が起こった。バトロウの地名がつけられたのは1889年以降であり、それまではリーディ・フラットReedy Flatと呼ばれていた。町が設立されたのは1910年である。
果樹栽培が盛んであり、なかでもリンゴの生産が有名である。 1900年までに約5,000本が植えられていた。主要な果樹栽培地域は1908年から1915年の間に整備され、1930年代にはリンゴ酒の製造も開始されている。1923年には鉄道が開通し、ニューサウスウェールズで最初の冷蔵施設が建設され、第2次世界大戦中には連合軍のために乾燥食品が製造された。戦後は缶詰とリンゴの加工施設が発展した。バトロウはニューサウスウェールズの「リンゴの都」とも呼ばれており、州のリンゴの3分の1を生産する。このリンゴ栽培・加工は現在でもオーストラリア有数であり、1982年には13,700トンが加工されている。地域の主な産業は、果実、野菜などの食品加工である。
菅原潤哉00