Barkly Tableland

バークリー・テイブルランド、バークリー台地、バークリー高地

　標高は平均しておよそ300メートル、州境近くに位置するこの地域の中心都市、カモウィールCamoowealで、バークリー・ハイウェイと交差している。起伏に富む台地を走る水脈のいくつかは、北に向かい海へと流れ込み、いくつかは内陸へと流れていく。グレゴリー川やニコルソン川などがその中でも主要な河川である。

　牧草の生育に恵まれたこの地域では、食肉牛の育成が広く行われており、牧場の多くは外国資本によって経営されている。

　バークリーは、1845年に探検家ライカートによって発見され、1856年にはA.C.グレゴリーが横断、1861年にロバート・オハラ・バークとウィリアム・ウィルズ探検隊を捜索中だった、ウィリアム・ランズバラによって踏査・命名された。名前はヴィクトリア総督ヘンリー・バークリーHenry Barklyに由来する。 1877年から1878年にはナザニエル・ブキャナンによって踏査とあわせて入植が開始され、1879年には部分的な測量も行われている。その東部地域は先住民のGunindiriの人々の居住地であった。

　1880年代までにはおよそ10万頭の羊がこの地域で飼育され、1895年にはその輸送路を確保するために、警察基地がアンソニー・ラグーンに設置された（1979年まで実際に使用されていた）。とはいえ現在では牧羊は盛んではなく、輸出向けの食肉輸送網が拡充されるのにともなって、牧牛業が急速に普及し、牧羊にとって替わった。

　平野孝展0602