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ANZAC (the Australian and New Zealand Army Corps)
アンザック(オーストラリア・ニュージーランド軍団)
アンザックの名称は、第1次世界大戦中に結成されたオーストラリア・ニュージーランド軍団The Australian and New Zealand Army Corpsの頭文字からつけられた。アンザックは、1915年、ダーダネルス海峡の要害であるガリポリ半島攻略のために組織され、同年4月25日にイギリス軍とともに上陸作戦を決行した。これが、オーストラリアとニュージーランドの両国にとっては大規模な戦争への初めての参加であったが、作戦は失敗し、戦死者も33,000人にのぼった。そのうち4分の1がオーストラリア人兵士であった。しかし、多数の戦死者を出しながらも戦い抜いたことに加え、イギリスのメディアがその戦いぶりを称賛したことにより、アンザックは、オーストラリアとニュージーランドにおいて英雄視されるようになるとともに、両国におけるナショナリズムの象徴的存在となっていった。その後は、ガリポリ上陸作戦への参加部隊に限らず、第1次世界大戦に参戦した全てのオーストラリアとニュージーランドの部隊がアンザックと呼ばれるようになった。なお、軍団が上陸した場所は、上陸直後から連合軍によってアンザック入り江と呼ばれるようになったが、1985年4月、トルコ政府もこの呼称を公式に認めた。
浅野敬一00