Ansett Airlines of Australia

アンセット・オーストラリア航空

　オーストラリアにおける2大航空会社のうちの1つであった。1931年、レジナルド（のちにサー・レジナルドとなる）・マイルズ・アンセットは、前身となるアンセット・ロードウェイズをヴィクトリアで設立した。彼は1936年に、1機の飛行機でハミルトン=メルボルン間の空輸サービスを開始した。同社は数年のうちに事業規模を拡大し、第2次世界大戦後には、安価な運賃でTAA（Trans Australia Airlines）とANA(Australian National Airways)の2社に対抗した。その後、1946年にコーチ・サーヴィス（長距離バス）を手がけるパイオニア・ツアーズを合併し、Ansett Transport Industriesが誕生した。さらに、1957年にはANAを買収した。しかし、1979年ニューズ・コーポレーションとTNTがアンセットを買収。1990年、航空規制緩和の年にAnsett Australiaという社名になり、カンタス航空と並ぶ、オーストラリアの2大航空会社となった。しかし、会社は2001年9月に倒産し、2002年3月5日に運航を完全に停止した。

　藤川隆男1202