オーストラリア辞典
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Albury

オールべリー


ニューサウスウェールズ南東部、メルボルンから北へ305キロメートル、マリー川河畔に位置する。
人口:41,491(1996)、35,072(1981)、27,403(1971)、14,412(1947)、5,862(1911)、442(1851)。


 地名は、恐らくイギリスのサリー州の村に由来する。もともと先住民のウィラージューリーWiradjuriの居住地であった。白人による入植が始まる以前に、ヨーロッパからもたらされた伝染病(恐らく天然痘)によって、人口は大きく減少していたと言われる。

 探検家ハミルトン・ヒュームHamilton Humeとウィリアム・ホヴェルWilliam Hovelが、1824年にここにたどり着いた。1834年から1835年に最初の牧場が開かれ、シドニーからメルボルンへの交通の増加が村の発展を促した。1839年にタウンシップの測量が行われ、官報に掲載された。1855年に川船が初めてオールべリーまで達し、河川交通が発達した。1859年に自治体となった。1861年にはマリー川に橋が架けられた。1885年に電信局が建てられ、現在はテクニカル・カレッジとして使われている。1881年にはシドニーとの鉄道が開通し、次いで1883年にはヴィクトリアの鉄道網と接続された。19世紀末の連邦運動では、推進派の拠点の1つとなった。1907年に市役所が建てられ、1946年にシティとなった。1974年から1989年にかけて、マリー川を挟んで対岸に位置する双子都市(トゥイン・タウン)ウォドンガとともに、オールべリー=ウォドンガ開発公社によって、成長センターとして開発が進められた。しかしながら、この15年間での発展は、他地域と比べて特に顕著ではなく、成長センターは解消された。

 現在、両都市とも周辺地域の行政の中心地であり、製造工業を有している。新しいハイウェイが完成し、オールべリーとウォドンガの町に入らずに州境を通過できるようになった。

 藤井秀明・藤川隆男1505